不動産市場の成熟とともに、二次流通物件、いわゆる中古住宅やリセールマンションの販売が今、急速に注目を集めています。しかし、「新築と差別化できない」「リノベ済み物件も成約が伸び悩む」など、思うように成果が出ず悩んでいる不動産会社も多いのが現状です。
昨今、消費者ニーズやマーケット構造は大きく変化しており、従来の営業・広告活動では勝ち残るのが難しくなっています。
本記事では、最新の業界トレンドやデジタル活用法、実践的な差別化ポイント、さらに将来予測をコラム風に交えながら、二次流通物件を強みに変える販売戦略の最前線を徹底解説します。
CONTENTS
二次流通物件市場の現状と変化
新築偏重から二次流通主役時代へ
日本の不動産市場では長らく「新築至上主義」が続いてきましたが、人口減少・住宅ストック増加・消費者価値観の多様化を背景に、いま二次流通物件(中古住宅・リセールマンション)の取引が大幅に拡大しています。国土交通省のデータでも、2024年の中古住宅流通量は過去最高を更新し、新築・中古のバランスが欧米先進国に近づきつつあります。
特に都市部では、好立地の中古マンションや築浅戸建てが若年層・DINKs・外国人を中心に「高コスパ・好条件物件」として再評価される動きが顕著です。加えて、住宅価格の高騰や金利動向も、ユーザーの中古志向を後押ししています。
2025年の消費者ニーズとマーケット動向
近年の消費者は「安さ」だけでなく立地・資産価値・リノベ済みデザイン・環境性能・スマート設備など多面的な価値で物件を選ぶ傾向が強まります。
また、SDGs意識の高まりや国の中古住宅市場活性化政策(住宅ローン減税・インスペクション義務化等)も相まって、「二次流通を選ぶこと=サステナブルなライフスタイル」という社会的メッセージも強まっています。
二次流通物件の販売で直面する主な課題
差別化の難しさと情報不足
新築物件に比べて**「同じ条件の物件が市場に複数出回る」「物件ごとに状態・リフォーム歴が違う」「情報の粒度や鮮度にバラつきがある」**といった特徴が、二次流通物件の難しさです。
さらに、建物の履歴や法的瑕疵(かし)リスク、周辺環境の変化なども購入検討層には大きな不安材料。
「写真だけでは分からない」「詳細情報や修繕記録が見えづらい」といったユーザー体験の課題は今も多く残っています。
集客チャネル・営業活動の限界
大手ポータル掲載やチラシ・現地見学会など従来型の集客手法だけでは、情報の埋もれ・問い合わせの減少・反響の低迷が顕著です。
また、「興味はあるけど比較検討の段階」「情報収集だけしたい層」などホットリード以外の層をどう育成・刈り取りにつなげるかも現場営業の課題となっています。
不動産会社が実践すべき最新の販売戦略
リノベーション・リフォーム提案の進化
2025年の二次流通物件販売戦略の大前提は、「付加価値提案型営業」です。
たとえば、
- 「購入後のリノベーションプラン(ビフォーアフターのイメージ提案)」
- 「家具・家電付きパッケージ」
- 「省エネ・IoTリフォーム済み物件」
- 「投資用リセール・民泊・賃貸併用」
といった多様なストーリーを、ターゲット層ごとに緻密に設計することが成否を分けます。
また、3Dバーチャルツアー・VR内見・動画解説の活用により、「リノベーション前後の違い」「周辺施設との関係」まで可視化できるサービスは、消費者から高く評価されています。
デジタルシフトとWebマーケティング強化
「物件掲載+問い合わせ待ち」から「データドリブン集客・追客」へ。
最新の販売戦略では、
- 自社ホームページやLINE、SNS広告によるリード獲得
- AIによるターゲティング広告配信、リターゲティング施策
- SEOを意識したエリア特化型コンテンツの発信
- 動画やライブ配信を活用した「物件レビュー」「リノベ解説」「オーナーインタビュー」等
が主流となっています。
さらに「TETORI」や「みらいえ」などのWeb接客ツールを活用すれば、サイト訪問者の属性や興味に合わせて「ピンポイントで案内・資料請求・イベント誘導」などが可能です。
パーソナライズされた情報提供は、問い合わせ率や成約率の劇的な向上に直結します。
顧客体験の最大化とパーソナライズ営業
2025年以降のキーワードは「カスタマージャーニー全体の最適化」。
- 物件探し・初回接触から成約・アフターサービスまでをワンストップで管理・可視化
- 顧客の行動履歴やアンケート結果に応じて自動でパーソナライズされた提案・フォローアップ
- LINE公式アカウントやLステップを活用し、「検討状況に合わせて定期的に最適な情報を配信」「失注・将来検討層も継続的に育成」
これにより、「追客漏れ」「タイミングのミスマッチ」を防ぎ、顧客満足度と成約率の双方を最大化できます。
業界先進事例と成功ポイント
物件管理・顧客管理の効率化による追客成功
みらいえなどの物件・顧客管理クラウドを活用した事例では、
- 物件情報の一括自動出稿(複数ポータル・自社サイト連携)
- AIによる画像選別・自動コメント生成
- 顧客の興味・行動履歴に応じたステップメール・自動追客
- LINE/SMSでの高効率なリマインド・来店予約促進
といった「データとITで追客・集客の生産性を大幅に向上」した企業が急増しています。
成約までのリードタイム短縮、スタッフの業務負担軽減、データに基づく営業戦略の精度向上などが実現でき、二次流通物件の販売力強化に直結しています。
SNS・動画・口コミを活用した成約率アップ
現代の消費者は「リアルな口コミ」「体験談」「動画レビュー」に大きな価値を感じています。
- 成約者の声や住み心地インタビューをSNS・YouTubeで発信
- InstagramやLINEで物件のビフォーアフター、リノベ事例、周辺環境の雰囲気を定期配信
- Googleマップの口コミ・評価点数向上策
など、オンライン上の信頼構築と話題化を仕掛けることで、他社との差別化・指名問い合わせ増につながります。
不動産業界トレンドと将来展望
二次流通物件DX時代の到来
- AI・IoTによる建物状態診断や資産価値予測の普及
- Web3・NFTを活用した権利移転・履歴管理
- インスペクション・リフォーム保証の標準装備
- AR/VRを活用した遠隔プレゼンテーション・国際的な物件売買
など、二次流通市場は今後さらにテクノロジー化・グローバル化が加速します。
「物件の資産価値を見える化」し、「売却・購入・リノベ・投資・管理」まで一気通貫でデータ管理できる会社が、新時代の業界リーダーとなるでしょう。
不動産会社の新たな収益モデル
- リノベ×投資提案(リセール型・賃貸併用・民泊運用)
- 顧客コミュニティ運営やサブスクリプションサービス
- 不動産テック企業との協業・API連携による新サービス開発
- 不動産管理・資産運用アドバイスまでのトータルサポート
など、多角的な収益源を持つ「総合不動産サービス企業」への進化が求められる時代です。
まとめとアクション提案
不動産会社が「二次流通物件の販売」で競合に勝つために必要なのは、「最新IT活用による効率化」と「付加価値提案による差別化」です。
リノベーション、Web集客、SNS活用、顧客パーソナライズ対応など、今できる一歩から早期に取り組むことが成否を分けます。
まずは既存物件・顧客データのDX化から着手し、自社ホームページやSNSで「リアルな情報」「付加価値提案」を強化しましょう。
未来の成約・利益をつかむには、変化を恐れず、柔軟に時代のトレンドを取り入れていく姿勢が何より重要です。
二次流通物件を「ただ売る」から「顧客の未来をデザインする」サービスへ――新時代の不動産会社への進化を目指し、いま行動を始めましょう。

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