「仲介手数料無料」という言葉を目にしたことがある方は多いでしょう。通常は賃貸・売買問わず、家賃や物件価格の数%が仲介手数料として請求されますが、それを無料にする不動産会社が増えています。
果たしてそれは本当にお得なのか? そして、不動産会社にとってはどのようなPR効果があるのか?
本記事では、ユーザー心理と企業視点の両面から「仲介手数料無料PR」の実態を解説し、集客と差別化に役立つ新しい手法を紹介します。
CONTENTS
ユーザー心理から考える「仲介手数料無料」の訴求力
消費者は「無料」というキーワードに強く反応します。特に不動産取引は金額が大きく、「少しでも費用を抑えたい」という心理が働きやすいため、仲介手数料無料は強力な集客フックになります。
1. お得感
通常、賃貸契約では「家賃1か月分+消費税」が仲介手数料の相場です。家賃8万円の物件なら、8.8万円の節約になります。売買でも数十万円〜数百万円単位で差が出るため、ユーザーにとっては非常に魅力的です。
2. 安心感
「無料」と明示されていることで、費用の不透明感がなくなり、ユーザーは契約への心理的ハードルを下げられます。特に初めての賃貸契約や外国人顧客にとって、「予算を超えない」という安心感は大きな決め手となります。
3. 信頼性
仲介手数料を無料にしても経営が成り立つ仕組みを持っている不動産会社は、むしろ「誠実」「時代に合ったサービス提供」と評価されやすくなります。価格面だけでなくブランド力向上にも寄与します。

不動産会社にとってのメリットと注意点
メリット
- 集客効果が大きい
仲介手数料無料を打ち出すと、ポータルサイトやSNS広告でのクリック率が大幅に向上します。特に若年層や転勤者、留学生など、コスト意識が高い層からの反響が増加します。 - 差別化戦略になる
競合が多いエリアでも「無料」という切り口で差別化でき、短期間で認知度を高められます。 - 顧客満足度の向上
成約後の口コミや紹介につながりやすく、長期的なリピート顧客の獲得につながります。
注意点
- 収益モデルの再設計が必要
仲介手数料を無料にすると、従来のビジネスモデルが崩れるため、広告料・管理費・付帯サービスなど、別の収益源を確保する必要があります。 - 誇大広告に注意
「完全無料」と謳っても、実際には他の名目で費用を請求するケースがあります。これは景表法や宅建業法違反にあたり、信頼失墜につながります。 - スタッフ負担増加の可能性
問い合わせが急増するため、顧客対応の体制を整えておかなければ逆に機会損失が発生します。
仲介手数料無料と通常モデルの違い
仲介手数料無料モデルと従来のモデルを比較すると、以下のような違いが見えてきます。
| 項目 | 通常モデル | 仲介手数料無料モデル |
| 集客力 | 安定的だが競争が激しい | 短期間で大幅増加 |
| 収益構造 | 仲介手数料が主 | 広告料・管理費・サブスク型に依存 |
| 顧客満足度 | 中立的 | 「お得」「信頼できる」と評価 |
| リスク | 成約が少ないと赤字 | 他収益が確立できないと赤字 |
この比較から分かるのは、仲介手数料無料PRは 「短期的な集客ブースト+中長期的なブランド力向上」 を狙える一方で、収益モデル再構築が前提条件 となることです。
ここまでの内容を整理すると、仲介手数料無料PRには次の特徴があります。
- ユーザー心理を強く刺激し、集客効果が大きい
- 不動産会社にとっては差別化とブランド力強化の手段になる
- 一方で収益モデルや体制を見直さないと、持続可能な戦略にはならない
つまり、単に「無料」と打ち出すだけでは不十分で、「どのように収益を補完するか」「どのように顧客体験を高めるか」が重要となります。
成功事例
1. 東京の賃貸不動産会社
都内の人気エリアで展開する賃貸仲介会社は、仲介手数料無料を打ち出したWeb広告をスタートしました。収益源を広告料と物件管理にシフトし、初月から問い合わせ数が2倍に増加。競合が多いエリアでも「お得さ」で差別化でき、20代単身層の新規顧客獲得に成功しました。
2. 地方都市の新興不動産会社
人口減少が進む地方都市で「仲介手数料無料」を全面的にPR。地元ポータルサイトやSNSでの告知を徹底し、来店者数は前年同月比で170%増。特に地元大学生の新生活需要を取り込み、賃貸契約件数を大幅に伸ばしました。
3. 新築マンション販売会社
分譲マンションの販売で、仲介手数料無料+「家具プレゼントキャンペーン」を組み合わせたPRを実施。成約率は従来比1.5倍に。高額商品であるマンションにおいて、初期コストの軽減は心理的インパクトが強く、即決につながりました。
4. 外国人向け不動産仲介会社
外国人留学生・駐在員向けに「No Agent Fee(仲介手数料無料)」を強調した英語サイトを開設。さらにTETORIを活用し、英語デバイスからのアクセスにポップアップを表示。結果、外国人からの内見予約率が205%改善し、国際的な集客力を高めました。
5. IT系スタートアップ不動産サービス
完全オンライン完結型のサービスを展開する新興企業は、仲介手数料無料を標準とし、収益を「サブスク型の管理サービス」に切り替え。LINEのLステップを導入し、問い合わせ後の自動フォローを実施。結果、少人数運営でも効率的に顧客対応が可能となり、解約率も低下しました。
6. 大手不動産グループ
大手企業は「仲介手数料無料」を限定キャンペーンとして実施。対象エリアを絞り込み、期間中の契約件数は前年比**180%**を記録。全国規模で展開する企業にとっては、キャンペーン型で実施することでブランド毀損を防ぎつつ集客強化が可能でした。

無料PRを取り入れる方法
ステップ1:ターゲット市場を明確化
「若年層の賃貸ニーズ」「外国人の短期滞在需要」「マンション購入層」など、誰に向けて無料PRを行うのかを決める。対象が曖昧だと訴求力が薄れてしまいます。
ステップ2:収益モデルの再設計
- 広告料モデル:オーナーからの広告収入で運営
- 管理費モデル:物件管理契約を増やして補填
- サブスクモデル:月額サービス料で利益を確保
仲介手数料を捨てる代わりに、どの収益軸で補うかを明確化することが必須です。
ステップ3:PR手法を工夫
- Webサイトのトップ表示:「仲介手数料無料」のバナー設置
- ポップアップ施策:TETORIで条件付き訴求を出し分け
- SNS広告:「無料+特典」で若年層へアプローチ
- LINEフォロー:Lステップを活用し、無料相談から成約までを自動化
ステップ4:透明性の確保
「無料だが管理費がかかる」「売主から広告料を受け取っている」など、費用構造を明示することが信頼につながります。
ステップ5:成果を測定し改善
- 問い合わせ数
- 成約率
- リピート率
をKPIとして設定。数値の改善を繰り返すことで、無料PRを単発施策ではなく「収益の柱」に育てることができます。
チェックリスト
- 法的に問題のない表現をしているか(景表法・宅建業法への準拠)
- 無料化による収益減を補うモデルが設計済みか
- 社内の顧客対応体制が強化されているか
- 競合との差別化ポイントを提示できているか
- 長期的にブランド価値を高める方向性があるか
今後のトレンド
1. サブスクリプション型仲介サービス
仲介手数料を廃止し、代わりに「月額会員制」でサポートや契約手続きを提供するモデルが登場しています。定額課金により収益の安定化を図る事例が増加。
2. AIによる仲介業務の自動化
物件紹介、契約書作成、問い合わせ対応などをAIで効率化。人件費を削減し、無料モデルでも収益を確保しやすくなる流れがあります。
3. 外国人向け「手数料無料+多言語サポート」
訪日外国人や海外投資家の需要拡大により、「無料PR+英語・中国語対応サイト」の組み合わせが標準化しつつあります。
まとめ
仲介手数料無料PRは、ユーザーにとって「得」であり、不動産会社にとっては「選ばれる理由」となります。ただし、それを持続的な戦略にするためには、
- 収益モデルの再設計
- 顧客対応の効率化
- 透明性あるPR手法
が欠かせません。
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