「顧客データはあるのに成約につながらない…」これは多くの不動産会社が直面する課題です。反響件数や来店予約数を数字で追っていても、追客の質やタイミングを誤れば、見込み顧客は他社に流れてしまいます。
本記事では、実際に発生した失敗事例をもとに、データ分析の落とし穴と、その後BIツール導入で成約率を向上させた改善策を紹介します。数字と事例で、追客改善の具体的な道筋を明らかにします。
CONTENTS
BIツールとは?
BI(Business Intelligence)ツールとは、企業が保有する膨大なデータを集約・可視化し、意思決定や業務改善に活用するためのソフトウェアです。
不動産会社においては、ポータルサイトからの反響情報、顧客の閲覧履歴、来店・成約データなどを統合し、営業活動や追客の優先順位を明確化する役割を担います。
従来のExcel管理や単発のアクセス解析では見えなかった「顧客ごとの成約確率」や「最適なアプローチタイミング」を把握できるため、成約率向上や広告費の最適化に直結します。さらに、リアルタイムでデータを更新できるため、競合に先んじた情報提供も可能になります。
失敗事例1:データはあるが活用できず成約率12%減
ある不動産会社では、年間2,000件以上の反響データをExcelで管理。しかし、営業担当がそれぞれ独自の管理表を持ち、追客優先度の判断基準がバラバラでした。
結果、ホット顧客へのアプローチが遅れ、前年同期比で成約率が12%低下。特に、初回問い合わせから5日以上経過してからの初回連絡になったケースでは、成約率が20%を切っていました。
失敗事例2:数字だけ追って質を見誤る
別の会社では、KPIとして「来店数」「問い合わせ件数」だけを重視。数値は増えていたものの、来店者の多くが温度感の低い顧客で、成約率は15%から9%に低下しました。
顧客分析を来店後の成約にまで結びつけられなかったため、「数だけ増やす」集客施策が逆効果となった例です。
失敗事例3:追客タイミングのズレで契約機会を喪失
ある中古マンション特化サイトを運営する不動産会社では、メール配信による追客を週1回に設定。
しかし、価格変更や新着物件情報の配信が遅く、顧客が他社から先に情報を得てしまう事態が多発。分析結果でも、競合サイト経由で成約した顧客の半数以上が「情報の早さ」を理由に挙げていました。
失敗の原因分析
これらの失敗事例に共通するのは、「データは集められているのに、実用的な顧客分析に落とし込めていない」という点です。具体的には、
- 情報の分散管理:営業担当ごとに管理方法が異なり、全社的な追客優先順位が不明確。
- 指標の偏り:問い合わせ件数や来店数だけに注目し、顧客の温度感や成約見込みを評価しない。
- リアルタイム性の欠如:価格変更や新着情報が即時に顧客へ届かず、競合に先を越される。
こうした問題は、BIツールやCRMといった仕組みを活用すれば防げますが、多くの現場では「分析のための分析」に終わってしまい、具体的な営業行動改善に結びつかないのが現状です。
改善策:BIツール導入による具体的ステップ
1. 顧客データの一元化とスコアリング
まず、みらいえCRMを導入し、SUUMO・HOME’Sなど複数ポータルからの反響情報を自動取込。顧客ごとの閲覧履歴や問い合わせ履歴を集約し、「直近閲覧物件数」「価格変更反応率」などからスコアリングを実施。これにより、営業全員が同じ指標で優先度を判断できるようになりました。
2. リアルタイムな情報配信
TETORIを活用し、サイト訪問中の行動をリアルタイム解析。閲覧履歴や滞在時間に応じてポップアップやモーダルを表示し、即時の来店予約や問い合わせにつなげます。また、価格変更や新着情報はLステップ経由でLINEに即配信し、他社より先に顧客へ届ける仕組みを構築。
3. ダッシュボードによる効果可視化
BIツールのダッシュボードで「初回連絡までの時間」「初回来店率」「成約率」などをリアルタイム表示。営業担当ごとの成績も比較でき、数値をもとにした改善ミーティングが可能になりました。
改善後の成果(数値変化)
- 初回問い合わせから24時間以内の初回連絡率が45%→88%に改善
- 来店者の成約率が9%→18%に倍増
- 価格変更情報配信後の反応率が2倍に向上
- ホット顧客への優先対応により、競合流出が大幅減少
成功要因の整理
- データの即時性
価格変更や新着物件をリアルタイムで配信し、顧客の関心が高い瞬間にアプローチ。 - スコアリングによる優先順位付け
定量的な基準で追客対象を決め、無駄なアプローチを削減。 - 現場で使える可視化
ダッシュボードで誰もが数値を把握でき、改善行動が浸透。
今後の展望(AI分析・自動追客)
今後はAIによる成約予測モデルを導入し、顧客の過去行動から「次にアプローチすべきタイミング」を自動算出する予定です。
また、オンライン商談や電子契約との連動で、遠方顧客や海外在住者への対応力も強化していきます。これにより、追客改善と成約率向上をさらに加速させる計画です。
まとめ・CTA
顧客分析は「データを集める」だけでは意味がありません。リアルタイム性と優先度判断の仕組みを持ち、現場が即行動に移せる環境が整って初めて成果につながります。BIツールとCRM、そして追客オートメーションを組み合わせることで、成約率向上と顧客満足度アップは同時に実現可能です。
株式会社リグネットでは、不動産会社向けに顧客分析から追客改善まで一貫したご提案を提供しています。データを「数字」から「成果」へ変える戦略にご興味があれば、ぜひご相談ください。

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